スペシャルティコーヒーはなぜ美味しいのか?
はじめに
q coffee roasterです。
すっかり肌寒くなってきて、温かいコーヒーが美味しい季節になりましたね。
皆さんはスペシャルティコーヒーというものをご存知でしょうか?
今回の記事ではそもそもスペシャルティコーヒーってどんなコーヒーで、果たしてそれは美味しいのか?という内容を深掘りしていきます。
スペシャルティコーヒーとは?
スペシャルティコーヒーとは、一言でいうと高品質なコーヒーのことです。
コーヒーが高品質たる所以はいろいろとあります。
- 正しく栽培・収穫・精製されたものであること。
- 生産者の情報や農園の情報が追跡可能
- (生産者に適切な対価が支払われていること)
上記の内容を満たしているかつ、テイスティングした際の味の評価が一定以上であればそのコーヒーはスペシャルティコーヒーということになります。 (生産者への対価の部分は未だ改善の余地があるらしく、私としても疑問をもつ部分でもあるためカッコをつけさせていただきました)
テイスティングした際の味の評価が一定以上であれば
味の評価が一定以上、というところをもう少し深掘りしてみましょう。
コーヒーをテイスティングする方法で代表的なものだとカッピングという方法があります。
カッピングのやり方などはまた別記事でお話できればと思うのですが、カッピングをすることでそのコーヒーの本来の味を感じることができます。
さらにカッピングをしてコーヒーの味をどう評価するか、なんですが、以下の項目に沿って評価します。(団体によって異なることもありますが、自分はCOE(カップ・オブ・エクセレンス)信者のためCOE基準でお伝えします。)
- クリーンカップ(雑味のなさ)
- アシディティ(酸の質)
- スウィートネス(甘さの質)
- バランス(酸と甘さのバランス)
- マウスフィール(舌触り)
- アフターテイスト(後味)
- フレーバー(風味)
- オーバーオール(総評)
上記の各項目を8点満点でつけていき、最終的な点数に+36点することで点数をつけます。 スペシャルティコーヒーを名乗るためには80点以上を得点することが必要であり、さらにトップオブトップのコーヒーは90点を超えることもあります。
スペシャルティコーヒーは美味しいのか?
スペシャルティコーヒーが生産者さんの努力の結晶であり、本当に高品質なコーヒーを表すことがわかりました。
さて、消費者の方にとって重要なのは、果たしてスペシャルティコーヒーは美味しいのか?ということなんですが、 結論美味しいです。
スペシャルティコーヒーの中でどんなコーヒーが好きか、という部分は好みで人それぞれなんですが、 スペシャルティコーヒーよりもコモディティコーヒー(スペシャルティではない普通のコーヒー)の方が好きだ!という方はいらっしゃらないかと思います。
もしそう思う方がいらっしゃるなら、おそらくそれは焙煎か抽出に問題があると私は考えます。
ではなぜスペシャルティコーヒーは美味しいのか?今回はフルーツのイチゴに例えて考えてみましょう。
ちょうど完熟を迎えたイチゴは甘くておいしいですよね。酸味もやわらかく瑞々しいので酸っぱいと感じることもないんじゃないかと思います。
ですがまだ未熟で緑色のイチゴはどうでしょう。おそらく甘さも少ないし、なにより刺激的な酸味を強く感じるのではないかと思います。
逆に完熟を通り過ぎて熟しすぎたイチゴは?甘さは完熟時よりも感じられると思うのですが、すこし甘ったるいと思いませんか? これは酸味がキレを失い、酸味と甘さのバランスが崩れてしまうことで甘ったるいと感じるのではないかと思っています。
スペシャルティコーヒーは完熟のコーヒーチェリー(コーヒー豆の元になるさくらんぼのような果実)だけを手摘みして収穫します。
逆にコモディティコーヒーは完熟だろうが未熟だろうが過熟だろうが、関係なく機械で収穫することが多いです。
よって、スペシャルティコーヒーは例えるなら完熟の果実、コモディティコーヒーは未熟や過熟な果実と言えます。
完熟のイチゴよりも未熟や過熟なイチゴの方が好きだ!という方はおそらくほぼいらっしゃらないと思うので、これが私がスペシャルティコーヒーが必ず美味しいと言える理由だと思います。
おわりに
今回はスペシャルティコーヒーについてすこし踏み込んでお話をさせていただきました。
もちろんコモディティも大量消費という用途では必要かもしれませんし、まずいと言っているわけではありません。
でもスペシャルティの方が美味しいのは明白ですし、スペシャルティコーヒーを消費することでコーヒー業界全体がより豊かになるかもしれない、と思えば私はスペシャルティコーヒーを飲み続けたいです。
おわり。